レポート2021.04.18監督全員がリモート参加!2年ぶりの「クリエイターズ・ファクトリー」大河聡監督の『阿頼耶識』がグランプリに
4月18日(日)、桜坂劇場ホールCでコンペティション「クリエイターズ・ファクトリー2020 U-25映像コンペティション」の上映会が開催。グランプリに大河聡監督の『阿頼耶識』、審査員特別賞に西村翼監督の『Sea you again』が選ばれ、授賞式では両監督がリモート出演し、それぞれが受賞の喜びをコメントしました。
同コンペティションは実写、アニメ、ドキュメンタリーなどジャンルは問わず、25歳以下の次世代を担う映像作家の発掘と支援を目指すもの。昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、急遽、最終選考会進出者の発表のみとなっていたため、延期されていた最終選考上映会は2年ぶりの開催となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、ノミネート作品の監督たちをリモートで繋いで、審査員たちが質疑応答し、審査を実施。全6作品の上映後には、最終審査のため審査員が一旦退席した会場で、前回受賞者の田中大貴監督、西本達哉監督をMCに、6人の監督がそれぞれの作品を講評し、ノミネート監督たちの中での受賞作を決めるリモート座談会も行われ、王品喬監督の「虚疑青春」が、ノミネート監督特別賞に選ばれました。
最終審査を終え、再び会場に審査員が集まり授賞式が行われ、まずは映像プロデューサーの古賀俊輔さんが審査員特別賞を発表。誰でも共感できる胸をくすぐるような男子高校生のひと夏の恋を描いた、西村監督の『Sea you again』が受賞し、西村監督は「見てもらえたことが最初うれしかったんですけど、賞をいただけて本当にうれしいです」と喜びをかみしめていました。
そして、審査員長の中江裕司監督からグランプリの発表があり、“探偵部”の大学生3人組が依頼された謎を追うミステリー『阿頼耶識』が受賞。大河監督は「すみません、まさか(受賞するとは)思ってもいなかったのでコメントが…」と動揺した様子。続けて大河監督は「このような光栄な賞に選んでいただきありがとうございます。期待に応えられるように次回作もしっかりと作らせていただきます」と、感謝を述べられ、新作の制作に意気込みを感じました。
最後に各審査員からの講評があり、将来の映画界を支えていく監督たちにアドバイスとエールが送られました。中江監督はこれから次回作の制作が始まる大河監督、西村監督に課題を出しつつも、温かい指導の言葉で次世代の映画監督たちを祝福。続けて、スクリーン映された大河監督のリモート画面に向けて、シーサーをかたどったトロフィーをかざし授賞式を締めくくりました。